(編集雑記は不定期です)
【2025/6/15 物価高の影響は「祭」にも...】
物価が上がっているが、賃金が増えない。
この現象は、祭の運営にも影を落としている。
6/14に第二回の夏祭り実行委員化があったが、こんな課題が浮き彫りになってきた。
- お祭りの寄付は、前年度と同じか、低くなりそう。
- 半纏や白装束をクリーニングに出していたが、クリーニング代は約2倍、とてもクリーニングには出せない。
- おにぎりを振る舞っていたが、米の急騰で、業者側から対応できない、との回答。
池子神明社は、1988年(昭和63年)に改築された。時は、バブル前夜で地域に関係する団体や建設業者からの寄付で実現した。物価もあがるが、収入も増えた時期だ。
私の記憶では、当時は、ステージは建てて演歌歌手のステージや有志の演芸等を行っていた記憶がある。神輿会はなく、神輿はトラックに載せて、池子を廻っていた。
2000年代になって神輿会が結成され、再び、池子を練り歩くようになり、宵宮も充実し、子供たちが集まるようになり、いまの祭の原型ができた。
「身の丈経営」という言葉がある。会社を「継続」させるためには、会社の規模や実力に見合った経営を行うことを意味する。
「継続」をするためには、知恵を絞って「身の丈にあった」祭の運営を考える時期にきているのかもしれない。
(Tatsu)
【2025/4/12 町内会に求められる課題】
今日は、令和7年度の総会で新しい役員が選出された。
池子区会は800所帯の逗子市内でも大きい町内会の一つである。
総会前に、役員の一人から、平塚市の ある町内会が休会となったというニュースをLINEで送られてきた。
https://www.townnews.co.jp/0605/2025/04/11/780646.html
"同町内会は活動の見直しや課題改善に取り組んできたが「活動の継続は無理」と休会を決定。地域住民たちは自らが必要と考える「防災・防犯・美化」の活動に注力する自主防災会を組織し、4月から運営する"
町内会は休会となったが、「防災・防犯・美化」に特化した組織が発足したとのこと。
折しも、池子区会の入会案内を作成していたが、
活動項目として「防災・防犯」の項目が多く占められた。
町内会の活動というと、イベントを通して「住民のコミュニケーションの構築」に重点が置かれてきたように感じる。
一方、都市化が進む地域では、住民同士の関係が希薄になり、イベント自体を運営することが難しくなっている。
また、高齢化などにより役員の成り手不足や、若い人にとっては負担が増えるなどの理由で、入会を敬遠する傾向もある。
上記の平塚市の町内会に象徴されるように「防災・防犯・美化」といったテーマが、住民の新たな共通の課題としてクローズアップされてきている。
災害は、いつ起きても不思議ではなく、身近な問題として意識されるようになった。
特殊詐欺は日常的な犯罪となってしまった。実は、池子でも頻発している。
ゴミの回収自体は市町村が行うが、ゴミステーションの管理運営は近隣住民が行う必要があるが、ルールを守らない人も少なくない。
「防災・防犯・美化」という3つの課題が現代の町内会の課題になっていることは当然と言えば当然である。
従来は「イベント」を通して、地域の繋がりを作ってきたが、これからはこうした身近な課題に取り組むことで、コミニティーを活性化することが新しい町内会のカタチになっていくだろう。
総会の後、何人かの方と話しをしたが「井戸の場所を教えてほしい」「防災備品を活用するの真剣に考えましょう」など非常に関心が高いことが分かった。
平成6年度は、消火器の設置場所の確認、防災備品の確認、井戸の状況を確認するなど情報の整理を行ってきたが、今年は区民の皆さんへの「周知」と「活用方法」に移行していきたいと考えている。
(Tatsu)
【2025/4/4 池子という場所】
池子には、2つの歴史的な場所があると感じることがある。
池子の北と西側は、今も昔も「国」の土地である。
江戸時代、池子全体が徳川水戸家(鎌倉英勝寺)の天領であった。逗子では池子だけが何故か天領であった。質の良い樹が育つため、こうした樹が幕府に献上されたと聞く。
その後、帝国陸軍により半強制的に接収され、弾薬庫として使用された。六浦側では化学兵器の開発も行っていた記録もある。
その後、米軍に接収された。東洋一の弾薬庫と言われ、ベトナム戦争で使用された多くの弾薬は一時的に池子弾薬庫に運ばれたとも聞く。現在は、米国海軍の住宅地として利用されている。
もう一つは、北と東に位置する鷹取山である。
古代、修験道の霊場であったとも聞く。
鷹取石(池子石)は、採石は明治以降である。
何故か、修験道の痕跡が見当たらないが、どこかに隠れているのではないかと好奇心を駆り立てる。探検をしてみたいと考えているが、一度、ハイキングコースを外れて、道に迷いひどい目にあったことがある。鷹取山は、低山ではあるが、毎年、数回は遭難が発生する恐ろしい場所でもある。
この二つの場所により、池子には自然が残っている。
六浦までは、住宅で夜も明るいが、池子に入った途端に風景は一変する。
「真っ暗」である。今も昔も、不思議な場所だと感じる。
(Tatsu)
【2025/1/2 後始末の時代】
2022年2月4日に公開された日本映画で「怪獣の後始末」という映画があった。人々を恐怖に陥れた怪獣が突然死ぬ。死体を処分することを引き受けることになった政府直轄の特務隊の青年たち活躍?を描く。タイトルに惹かれてAmazonで観たが、残念ながら今一つの映画であった。
「無常観」「栄枯盛衰」という考えが日本にはある。
資産、組織、人生など、あらゆるものは生滅する。永遠に存在するものは無い。
上記の怪獣のように爆発の危険があり対応が迫られるような喫緊の問題や、災害などで意図せず突然何もかもが無くなること。意図的に無くす辞めることもある。
昨今「終活」という言葉を耳にするようになった。自分の人生に向き合って、意思を持ってクローズする活動だ。また「墓じまい」「断捨離」という「やめる」ことを意図した言葉も良く聞く。
当事者が意思を持ってフェードアウトに向き合うことが重要になってきている。
こうした活動を「後始末」という少しネガティブな印象を持つ言葉で表すことが適切かわからないが、次のステップを踏み出すための重要なプロセスでもあることも確かだと考える。
池子区会では、現在、神明社の危険地の解消に取り組んでいる。先輩たちが築いた神社の資産が老朽化してきている。昨年、神社境内の土地権利関係を調査し、参道上の大木の伐採に至った。その他にもいくつかの課題があり、今年も一つ一つ取り組んで行きたいと考えている。
(Tatsu)
【2024/11/30 大樹】
「大樹」という言葉、夏は木陰で涼を作り、四季を彩り、自然との共生をイメージする。一方、「大木」というと、少しネガティブな印象が付きまとう。
今回、逗子市消防署の方々で、神明社参道上の大樹の枝払いを行った。
幹の伐採は行わなかったが、太い枝は落とした。
最も太い枝の直径は50cmくらいあった。
おそらく、この樹は100歳くらい経っているだろう。
境内に立って、池子米軍住宅の山に目をやると、木々の間から山肌が見えた。木の上部を山の高さと認識していたが、木の高さは10m以上はあるようで、山の標高は意外と低い。
山々でも、木が相当高くなっている。
なぜ、こんな大木になり、枝が茂ってしまったのか?
私の子供の頃 (1970年代)は、山に「秘密基地」を作るのが流行った。
こんな大木があれば「秘密基地」には打ってつけだが、大木があった記憶がない。
想像だが、高度経済成長までは、山の木々は燃料になっていたと思う。
落ちた小枝では燃料では役不足だ。燃料に使うためには、枝を落としたり、木を切ったりする。
戦後70年が経ち、手が入っていない木立が「大木化」してきているのではないか?
一度、大木化すると、素人が伐採することは困難だ。
実は、1970年代に祖父と私がホームセンターっで買ってきた栗の木が我が家にはある。10m以上になり、大木化している。ここ数年は、頭を落として、大木化を抑えているが、そうすると横に広がり始める。
自然と共生するのは、大変なことだと実感する。
(Tatsu)
【2024/10/31 災害用トイレ】
災害と水に関係することで、もう一題。
10/20の避難所運営訓練で「災害用マンホールトイレシステム」の設営を行った。池子小学校の体育館前の看板にその説明がある。
「水栓トイレが不能となった場合でも、プール等の水を利用して...」とある。水栓トイレが使えないということは「水道水が供給されない」ことを意味すると考えるのが自然だ。
「プール等」とあるが、池子小学校のプールは使用されておらず、水も張られていない。役所言葉によくある「等」とあるので、プールとは限らないと言われれば、それまでだが、水道が止まって、井戸が使えないとすると、池子小学校の屋上貯水槽の水を使うのだろうか? ただこの水は飲料用としても使える貴重な水だ。
ライフラインは「つながって機能する高度なシステム」と言われている。トイレが設営できても、使えなければ意味がない。
逗子市としては災害時に機能するか、全体のシステムの確認を行ってもらいたい。
参加者にアンケートが配布されているので、この件についてコメントするつもりだ。
(Tatsu)
【2024/10/8 池子の井戸】
池子は、6つの災害指定井戸があり、いずれも、池子区会の地域にある。
我が家にも、代々受け継いできた古井戸がある。
直径1m、水深4mで、夏冬を通じて水温は16℃に保たれている。
以前は、「飲用可」の指定を受け、透明度の高い水を湛えていた。
15年ほど前までは、逗子市で高圧洗浄と水質検査を実施してたが、いつの頃から消毒薬(塩素剤など)の配付と水質検査に変わり、現在は水質検査のみとなっている。
井戸の維持管理は容易ではない。
ここ5年ほどは「生活用水」としての指定を受けており、本格的な井戸清掃を行うと、30万円以上の費用がかかると聞く。
頻繁に利用しているわけではないので、この費用負担は痛い。
6つの井戸のうち、以前は一部が「飲用可」だったと思うが、現在はすべて「生活用水」に指定されている。
我が家では「災害時には井戸は何かしら役に立つはず」と考え、潰さずに維持することに決めた。
今年1月の能登半島地震で、災害時の水の重要性を改めて認識した。
一方、どのように使うのか? 迷いは強くなった。
地震などで断水した場合、たとえ煮沸しても井戸水を飲用する人はいないだろう。
「生活用水」といっても、顔を洗ったり、歯を磨いたりすることは避けたほうが良い。
食器洗いにも適さない水もあり、とどのつまり、トイレ用として利用するしかないかもしれない。しかし、下水道が断絶している場合トイレも使えない。
池子区会では、井戸の水質改善と有効活用を両立させるため、具体的な取り組みを進めていく予定だ。
(Tatsu)